YUNZIIから登場した新モデル「YUNZII X98」をレビューします。今回、YUNZIIからの製品提供によるレビューは初めてとなります。記事執筆時点では、公式サイトでプレオーダーが終了して通常販売に切り替わりました。日本国内では9月25日からAmazonでの取り扱いが開始されました。
最大の特徴は、キーキャップを含めキーボード全体が透明なデザインという部分。RGBバックライトによって、まるで宝石のように輝き、デスク上で圧倒的な存在感を放ちます。さらに、QMK/VIAによるキーカスタマイズに対応しており、こちらは前モデルX71から進化したポイント。もちろん、日本国内でのワイヤレス接続に必須となる技適認証も取得済みです。
X98は「96%レイアウト」を採用したフルサイズ寄りのメカニカルキーボードです。(外箱に95%とプリントされていたり、海外のAmazonでは98%という表記もありますが、本ページでは公式サイトに合わせて96%という表記で統一します)
そして「96キー+1ノブ」という構成で、サイズ感としてはTKL(テンキーレス)に近く、フルサイズの利便性を保ちながらコンパクトにまとまっています。
カラーバリエーションはホワイトとピンクの2色展開で、今回のレビューではホワイトのデモ機を使用します。
スイッチには、YUNZIIの新スイッチ「Snow リニア」を採用。軽やかでスムーズな打鍵感に加え、内部構造の静音性や安定感にも期待が高まります。
すでに注目度の高いX98ですが、ここからは各ポイントを詳しくレビューしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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スペック一覧

YUNZII公式サイトでは簡易的なスペック一覧しか掲載されていないため、画像等から情報を収集して詳細スペック一覧を作成しました。
| 製品名 | YUNZII X98 Transparent QMK/VIA Mechanical Keyboard |
|---|---|
| カラー | ホワイト、ピンク |
| レイアウト | 96% |
| キー数 | 96キー+1ノブ |
| サイズ | 390.52×141.71×44.81mm キックスタンド:2段 タイピングアングル:5°/7°/10°(サイズから計算した数値) |
| 重量 | 1270g |
| バッテリー | 8000mAh 充電:約13時間 使用時間:RGBオン 約45時間/RGBオフ 約320時間 |
| 接続方式 | 3モード(USB-C有線、Bluetooth5.3、2.4GHzワイヤレス) |
| 技適認証 | 取得済み |
| ケース素材 | 透明PC(ポリカーボネート) |
| プレート素材 | PCプレート |
| マウント構造 | ガスケットマウント(シリコン) |
| 静音フォーム | 合計5層フォーム プレートフォーム、IXPEスイッチフォーム、PET吸音フィルム、PORONサウンドパッド、シリコンダンパー |
| キーキャップ | 透過PC素材 CSAプロファイルキーキャップ ※3Dプリント刻印 |
| スイッチ | YUNZII Snow リニア(ファクトリールブ済み) |
| ホットスワップ | 対応(3ピン / 5ピン互換) |
| バックライト | 南向きRGB(16.8M) QMK/VIAまたはショートカットで設定可 |
| ポーリング レート | 不明(公式記載なし) |
| アンチゴースト | Nキーロールオーバー対応 |
| ソフトウェア | QMK / VIA |
| 対応OS デバイス | Windows, MacOS, iOS, Android Switch, Xbox, PlayStation |
| 付属品 | – X98 キーボード本体 ×1 – USB-Cケーブル ×1 – スイッチ & キーキャッププラー ×1 – ファンクションカード & マニュアル ×1 – 2.4GHzレシーバー ×1(本体背面バックプレート裏に収納) – ダストカバー ×1 – 交換用キーキャップ & スイッチ |
透明なデザインだけでなく、スペックとしても全部入り要素を満たしたハイスペック仕様になっています。
その中でも一番の推しポイントは96%レイアウトを活かした「QMK/VIA対応」です。
VIAの箇所でも解説しますが、Mod-Tapも対応しています。特殊キー(日本語入力切替等)を含むMod-Tapが、ワイヤレス接続時でも問題なく動作していました。(以前レビューしたAL65は、このワイヤレス問題があり評価ポイントを下げたという経緯があるので、非常に嬉しいところです)
そして、テンキーやF1~F12などカスタマイズしやすいキー配列な上に、レイヤー数も合計8レイヤーあるので、事務作業だけでなく画像・動画編集だったり、ストリーミング用のショートカットをマッピング可能です。幅広い利用シーンを「X98」1台だけで対応できるというのは、かなり魅力的なポイントだと思います。
デザイン・外観
まず目を引くのは、透過PC素材で作られた「全面クリアデザイン」。
電源を入れるとバックライトが点灯し、全面クリアケースとクリスタルキーキャップの組み合わせにより、まるで宝石のように輝きます。RGBは明るさやカラーを細かく調整でき、好みに応じて落ち着いた雰囲気にもカスタマイズ可能です。部屋の明るさによっても印象が変わり、照明を落とせば一層幻想的な雰囲気になります。
カラーバリエーションは「ホワイト」と「ピンク」の2色展開で、今回使用したホワイトモデルはシンプルで、どんなデスク環境にも合わせやすい印象です。
ピンクの方はクリアボディとの相乗効果で女性人気が高いようです。単純に可愛らしいデスクとの相性が最高だと思います。でも意外とピンクもシンプル環境に適していると思います。
キーボード側面や背面を見ると、右側手前にYUNZIIロゴプレートが施されていたり、背面は鱗状の滑り止め加工がされていたりと、各所にこだわりが見えます。
接続モード切替やUSB差込口は後方中央にまとまっていて、2.4Gレシーバーは本体背面バックプレート裏に収納されています。開封直後はレシーバー収納に気付かず焦りました…。が、マニュアルに記載されているので、やはりマニュアルは目を通した方が良いですね。
ちなみに、技適認証のロゴマークはバックプレートにプリントされているので安心です。
その他、背面には2段式のキックスタンドが採用されていて、実測(手動計算)でおよそ「5°/7°/10°」の角度に調整可能。角度としてはキックスタンドなしでも大丈夫そうですが、X98のキーキャップはCherryよりも高めの形状なので、リストレストを使用した方がタイピングしやすいと思います。(自分のレビュー動画を見て、明らかに腕が上がっているのでリストレストがあった方が良いなと気づきました。)
レイアウトと配列の特徴(キーキャップ含む)
X98はテンキー付きの96%レイアウトを採用し、フルサイズ系としてはコンパクトにまとまった配列になっています。
キー配列は結構特殊で、方向キーが75%レイアウトのように食い込んだタイプで、HOME・ENDはテンキーの上に配置されています。
このようにすることでコンパクトなレイアウトを実現しています。HOME・END等のナビゲーションキーは不要だという意見もあるので、かなり合理的なレイアウトだと思います。
合理的な反面、デメリットもあります。テンキーの「0 (ゼロ)」が「2」の下に1uサイズで配置されています。テンキーの0は親指で押す方が多いので、ここは使いづらい部分だと思います。
他にも、このサイズ感だとTKLのように「方向キーが完全独立したものというイメージ」が頭から離れず、方向キーの押し間違いをしてしまいます。これについては個人差があると思いますが、私の場合は慣れるまでややしばらくかかりました。

YUNZII AL98 QMK/VIA
1800レイアウト(96%), 101キー

YUNZII IF99 QMK/VIA
95%レイアウト, 95キー, バッジ & LCDスクリーン
YUNZIIのモデルの中には、X98と似たようなレイアウトのAL98やIF99があります。それぞれケース素材やレイアウトが違うので、フルサイズ系のキーボードを探している方は、こちらも選択候補になりそうです。
サイズ比較
サイズ感のイメージを掴むため、NuPhy Gem80とKeychron K10 Proでサイズ比較してみました。
K10 Proというかフルサイズのキーボードは持っていないので、公式サイトの画像をお借りしました。
| モデル | レイアウト | 横幅(mm) | 奥行(mm) |
|---|---|---|---|
| NuPhy Gem80 | 80%TKL | 358.1 | 141.3 |
| YUNZII X98 | 96% | 390.5 | 141.7 |
| Keychron K10 Pro | 100% | 445.0 | 138.0 |
横幅で比較すると、X98はGem80より約32mm広い一方で、フルサイズのKeychron K10 Proよりは55mmコンパクトです。
そのためフルサイズに比べて省スペースながら、テンキーを備えたレイアウトを実現しており、サイズ感としてはTKLに近い印象を受けます。
クリアクリスタルキーキャップ
キーキャップも透過PC素材のクリアクリスタルキーキャップを採用しています。キーキャップの厚みは1.3~1.4mmあり、バリやゲート跡などもなくキレイな仕上がりでクオリティの高いキーキャップです。
キー形状はCSAプロファイルというCherryよりも少し高め、OEMくらいの高さでSAプロファイルのような球面(スフェリカル)形状になっています。
普段Cherryプロファイルを使っている方は、最初は違和感を感じるかもしれませんが、Cherryよりもエルゴノミクス感が強く、指先のフィット感が高い形状なので、慣れてくるとタイピングしやすく感じると思います。
他社クリア系のキーキャップの場合は、キートップが半透明だったりサラサラした質感になっているものが多いです。しかし、X98のクリアクリスタルキーキャップは、キートップも完全に透過するタイプで、キー全体がツルツルしたものになっています。そのため、RGBバックライトも直接的にキラキラとした輝きを放っています。
また、これだけバックライトが透過していると、刻印が見づらいくなってしまうのでは?という心配も出てくると思います。X98はそこもしっかりとカバーされていて、3Dプリント刻印という技術を採用しているようでした。実際に刻印をよく見ると、ダブルショットや昇華印刷とは違い、浮き出て見えるようなプリントが施されていました。
ビルド構造・内部仕様
いつもであれば、ケースを分解して確認するところですが、透明プラスチックに傷をつけたくないので、外から見える範囲で写真を撮影し、内部構造は公式サイトの画像をお借りしました。

内部静音フォームは合計5層になっています。最近のメカニカルキーボードとしてはベーシックな構成だと思いますが、他キーボードにはない設計のこだわりもいくつかありました。
- 側面までカバーされたボトムシリコン ⇒ PC素材ケースを最大限調音
- 上下だけでなく左右にもガスケットを設置 ⇒ 柔軟性と安定性のバランス調整
- PCプレート表面の鏡面加工 ⇒ ライティング効果を最大限引き出す
実際にタイピングしてみると、思ったほど打鍵音が大きくないというか、しっかり調音されていると感じられる打鍵音になっています。(それでもメカニカルキーボードなのでノートPCなどに比べると大きい音です)
打鍵音はキーキャップ・キースイッチによっても変わるので、具体的な打鍵音については後ほど解説します。
また、ガスケットによる柔軟性も柔らかすぎず、丁度いい心地良さ。底打ち時の衝撃は抑えつつ安定感のあるタイピングが可能です。
スタビライザーの潤滑について気になった部分がありました。バーの部分に潤滑材は見えているのですが、量が少ないのか全く馴染んでいませんでした。
EnterやBackspaceなど試し打ちしてみたら、カチカチとした音がするので変だなと気づきました。(実際の音はレビュー動画の方で確認できるようになっています)
スタビライザー用の潤滑材が余っていたので、自分で塗り直してみたところ、コトコトとキレイな音になったので、やはりルブが足りなかったのかなと思います。
デモ機がたまたまハズレ個体だったのかもしれませんが、他のレビュー動画を見たところ、tenpapaさんのレビューでも同じく指摘されていました。
こういった場合だけでなく、メカニカルキーボードを使っていると、スタビライザーのメンテナンスをすることがあるので、潤滑材を1つ用意しておくと便利です。
YUNZII Snow スイッチ
X98に搭載されているスイッチは、YUNZIIの新スイッチ「Snow リニア」です。
キーボード全体の透明デザインに合わせて、ハウジングも透明なPC素材を採用しています。こちらのスイッチは新しいという事もあるからか、YUNZIIの他モデルには採用されていません。むしろ、透明デザインに合わせるためだけに新しく作ったのでしょうか。
以下、スイッチスペックをまとめたのでご覧ください。
※公式サイトに詳しく掲載されていない部分があったので、Amazonなどを参考に補完しています。
| スイッチ名 | YUNZII Snow リニア |
|---|---|
| タイプ | リニア、5ピン対応 |
| 作動フォース | 35 ± 3 gf |
| ボトムフォース | 52 ± 3 gf |
| 総トラベル | 3.6 ± 0.3 mm |
| 素材 | POMステム、PCトップ & ボトムカバー |
| スプリング | シングルステージ、20 mm(実測値) |
| 耐久性 | 6000万回 |
| ルブ | ファクトリールブ済み |
デザイン的な特徴以上に、押下圧が35gfという部分が一番の特徴だと思います。
YUNZIIにはMilk V2やCocoa Milk V2など、いくつか純正スイッチがありますが、Snowはその中で一番軽いスイッチです。
ステムはスムーズ系で定番のPOM素材です。ファクトリールブは薄めですが、擦れが気になるようなことはありませんでした。
ハウジングとステムの噛み合わせ、キーキャップを装着した際のグラつきは標準より硬めで安定していました。
打鍵感
実際にタイピングしてみたところ、スムーズでとても軽い押し心地。底打ち後の跳ね返りも丁度良い具合です。
ガスケットマウントによる衝撃吸収や安定感、CSAプロファイルキーキャップによるフィット感など、とてもバランスとれたタイピング感覚です。
打鍵音
スイッチ単体だと軽めのパチパチとしたYUNZIIらしい音。キーキャップを付けたキーボードで実際に打つと、空洞感のあるコトコト系サウンド(ポコポコに近い感じ)に変わります。
「軽い鳴りのPC素材キーキャップ」×「背の高いCSAプロファイル」という相乗効果で空洞感が生まれているようです。
素材構成から考えて、もっと軽い音がするかと思っていたので、この一味違うコトコト系は新しい感覚でクセになりそうです。
QMK/VIA対応とカスタマイズ
X98はQMK/VIA対応しているため、VIAでのキーカスタマイズやマクロ・ライティング設定に対応しています。ドライバーソフトはWebアプリなので、Webブラウザで操作可能です。X98のJSONファイルをDESIGNメニュー画面で読み込むことで、環境を選ばずに使用できます。
上記スクショは実際のVIA設定画面です。レイヤーは0~7まであり合計8レイヤーもあります。レイヤー0と1はWindows用で、レイヤー2と3はMac用になっています。レイヤー4以降は自由に設定可能なブランクレイヤーになっています。
このVIAが使えることで、X98の96%レイアウト(96キー+1ノブ)を最大限活かすことが出来るので、テンキーやF1~F12に使用頻度の高いアプリケーションのショートカットを設定しておくと、かなり便利で作業効率も上がるので、ぜひ自分好みに設定することをオススメします。
いつものごとくMOD-Tapについても確認しました。
具体的な設定としては、スペースバーの両隣を日本語入力(IME)切り替えにするというもので、デフォルトのUSキーボードにはない特殊キーを含むため、動作しないキーボードもあります。しかしX98は有線・無線どちらでもしっかりと動作していました。
大したことがないように思うかもしれませんが、Macを使用したことがあったり、Windows(日本語配列)でも「無変換・変換キー」でIME切り替えをしているユーザーは、この設定方法が最適だと思います。この操作方法に慣れてしまうと元には戻れないと言っても過言ではないため、当ブログではかなり重要視しています。X98は技適認証も取得済みのため尚更です。
設定方法については関連記事からご覧ください。


上記画像はX98のキー配列です。先ほどのMod-Tapを設定しようとしたところ、Spaceバーの右隣にFN・CTRLキーという並びになっているため、FNキーをCTRLキーの位置に変更しなければなりません。
USキーボードではよくある配列なので、仕方ないのですが、Macユーザーのことも考えて「ALT(Cmd)・FN」の並びにしてほしいところです。
また、Fnレイヤー(レイヤー1と3)を確認すると、CTRLキーの位置にバッテリーチェックが割り当てられているので、そこも入れ替えが必要になります。
※色々と弄ってよくわからなくなってしまった場合は、FN+ESCの長押しでリセットすることが出来るので、焦らずにリセットしましょう。
まとめ
YUNZII X98は、透明なケースとキーキャップによる大胆なデザインに加え、QMK/VIA対応やガスケットマウント、静音フォームなど、メカニカルキーボードに求められる主要機能をしっかり備えた“全部入り”モデルです。
Snowリニアスイッチは軽快でスムーズな打鍵感が心地よく、ケースやフォーム構造と合わさることで、静音性と安定感のバランスにも優れています。
| メリット |
|---|
| スケルトンデザインで、RGBライティングが映える Snowリニアスイッチによる軽快でスムーズな打鍵感 QMK/VIA対応でカスタマイズ性が高い(ワイヤレス接続時も動作) 5層の静音フォーム+ガスケットマウントによる高い静音性と安定感 8000mAh大容量バッテリーで長時間駆動可能技適認証取得済みで日本国内でも安心して無線使用できる |
| デメリット |
|---|
| 全面クリアデザインは美しい反面、指紋やホコリが目立ちやすい 96%という特殊レイアウトは慣れが必要(特に方向キー付近) |
こんな人にオススメ
- スケルトンデザイン×RGBライティングでデスクを個性的に
- テンキー付きで省スペース性も大事にしたい方
- キーカスタマイズして使い倒したい方
ここまでX98をレビューしてきましたが、普段使わない96%レイアウトにスケルトンデザインと、私にとっては非常にユニークなキーボードでした。
Macを使用していた時期に純正フルサイズを使って以来のことなので、正直レビュー前は幅の広さに少し不安でした。ですが、手に取ってみてすぐに、TKLとそう変わらないサイズ感だったので安心しました。
そして、据え置き用キーボードとしてはデザイン性・機能性ともに非常に完成度の高いモデルだと感じました。
「見た目で惹かれるけど実用性はどうなんだろう?」と気になっている方にも、自信を持ってオススメできるキーボードです。
テンキーは使いたいけど、出来るだけコンパクトなキーボードを探してるという方は、案外多いのではないでしょうか。そんな方はぜひX98をチェックしてみてください。
YUNZII X98の価格情報は、公式サイトで$129.99(セール時$109.99)となっています。
Amzonの方は9月20日発売予定とのことでしたが、少し前倒しされて9月15日から発売開始され、価格は19,100円(クーポンセール時15%OFFで16,235円)となっています。 (ここ最近チェックしていたのですが、先程確認したら発売されていました…。そして記事公開後に価格チェックしたらクーポンセール終了していました。でも10月初旬にさらなるキャンペーン開催されるらしいです!)
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