2026年3月25日〜28日、Lofree TOKYO POP-UPイベントがコクヨ東京ショールームにて開催されました。
イベント終了後に、インフルエンサーやレビュアーを対象とした「Lofree Meetup 2.0 (Tokyo Pop-up Closing Afternoon)」が実施され、私はこちらのイベントに参加してきました。
昨年のゴールデンウィークに行われたMeetup以来、2回目となるイベントです。
そしてまさかのイベント5日前に、Lofree公式Xにて「Hyzen」がの情報が公開されました。
世界初のメカニカル式磁気キーボード(磁気式スイッチとメカニカルスイッチのハイブリッド)という、かなりチャレンジングなモデルが発表されました。
Lofreeといえばロープロファイルの印象が強いブランドですが、今回はハイプロファイルかつミニマルデザインという、新しい方向性のキーボードです。
Meetupでは、そのHyzenをいち早く体験できるだけでなく、開発者の話も聞ける貴重な機会。
この日はキーケット2026と同日開催で、前半キーケット・後半Lofree Meetupというハードなスケジュールの中でも、個人的にはこちらが本命ということで、ワクワクしながら会場へ向かいました。
VIP Price Reservation:2026年4月22日まで
Kickstarter Launch:2026年4月23日予定
プレローンチページから、2ドルのデポジット(3月末までは1ドル)を事前に支払うことで、Kickstarter開始後の24時間限定で「有線モードモデル 169ドル」もしくは「Triモードモデル 189ドル」で購入することができます。

Lofree Meetup 2.0 / ポップアップ会場の様子

キーケット会場を早めに切り上げて、コクヨ東京ショールームへ。
品川駅からも近く、初めてでも迷わず到着できました。
落ち着いた佇まいのエントランスで、この時点ですでにお洒落な雰囲気。

※1%は日本未発売モデル
今回はポップアップ期間中には来られませんでしたが、会場の展示はそのままとのこと。
中に入ると、まず目に入るのが大きな「Lofree」のロゴ。
各コーナーは「Lofree × KOKUYO ingシリーズ」によるデスクセットアップがされていて、キーボード単体ではなく、空間としての完成度を見せる展示になっていました。
Lofreeのコンセプトである「2㎡の空間」を実際に体験できたのも印象的で、非常に有意義な時間でした。
Flow2やFlow Liteの印象が強いLofreeですが、それ以外にもそれぞれの世界観に沿ったキーボードやテンキーがあり、マウス・アクセサリーも含めたトータルコーディネートができるのも魅力のひとつ。
改めて、“デスク全体をデザインするブランド”であることを実感しました。
どのチェアも、ただ「座る」という感覚とは一味違い、座面がぐりぐりと動く独特な座り心地。乗り物に乗っているような、今まで体験したことのない感覚でした。
その中でもing Cloudは別格で、「体の動きに合わせて動く椅子」とのこと。まさに最高峰のエルゴノミクスチェア。いつか自宅デスクに欲しい…!
Lofree Hyzen 先行体験
Meetupでは、Lofreeの方によるプレゼンがあり、開発者のDennis氏からも直接お話を伺うことができました。
合間には参加者同士の交流や質疑応答の時間もあり、非常に濃い内容に。
本記事では、その内容も踏まえつつ、先行レビューという形でまとめていきます。
Hyzenとは?(第一印象・デザイン)


名前の由来
Hyper + Zen(禅)= HYZEN
HYZENという名前は、「Hyper」と「Zen(禅)」を組み合わせた造語。
公式の説明はシンプルですが、プロダクトを見るとその意味合いはもう少し明確に感じられます。
Lofreeのゲーミングマウス「Hypace」という名称からも分かる通り、「Hyper(HY)」は高速入力や応答性といったパフォーマンスを象徴するキーワード。
そこに「Zen(禅)」――ミニマルなデザインや集中を促す静的な価値観を掛け合わせたのが「HYZEN」です。
さらに、ロゴの下に添えられた「Shift tones, keep focus」というコピー。
この言葉からも、HYZENが単なるゲーミングデバイスではなく、「変化に対応しながらも集中を維持するためのキーボード」として設計されていることが伝わってきます。
これまでのLofreeとは少し異なる、新しい方向性を感じさせるモデルです。


外観デザイン
非常に洗練されたデザインは、初見で「美しい」と感じる、アートピースのような存在感。
フレームは単一のアルミニウムブロックから削り出されており、太めのベゼルとソリッドな質感が強いデザイン。
いわゆる “ゲーミングらしさ” はあまり感じられず、むしろラグジュアリーなプロダクトに近い印象です。
左側に写っているのがHyzenの8K対応ドングル。
右側にはHypaceとそのドングル。
どちらもサイズが大きく、並べるとかなりの存在感があります。


カラーはシルバーとスペースグレーの2色展開。どちらも完成度が高く、正直かなり悩ましいラインナップです。
また、「Hyzen Pre-launch ページ」を見る限り、有線モードモデルとTriモードモデルが用意されており、組み合わせとしては計4パターンの展開となるようです。


65%レイアウト
65%レイアウトを採用している点も、ひとつのポイントです。
F1〜F12のファンクションキーが物理的に存在しないため、普段75%以上のレイアウトを使っている人にとっては、ややハードルが高く感じる部分でもあります。


プロファイルとタイピングアングル
Lofreeといえばロープロファイルの印象が強いブランドですが、今回は重厚感のあるハイプロファイル設計。
キーキャップには、最近トレンドになっている半透明タイプを採用しています。実物を見ると、公式画像よりもやや曇り感が強く、柔らかい印象を受けました。
また、キーキャップがボディに沈み込むようなデザインになっており、見た目以上に全高が抑えられているのも特徴的です。
タイピングアングルは12°と、かなり攻めた設計。
一般的なアルミニウムキーボードは6〜8°程度で、数値だけ見ると「さすがに強すぎるのでは?」と感じるかもしれませんが、実際に触ってみると違和感は少なく、むしろ自然に手が置けるポジションに収まる印象でした。
印字はゲーミングを優先したWindows用キーキャップですが、キーマップ自体はWin/Mac両対応。ショートカットでモード切替できるようです。


マルチファンクションウィンドウ
Hyzenでは、左側のサイドスイッチを切り替えることで、数字キー上部のマルチファンクションウィンドウが点灯し、数字キー自体がファンクションキーとして機能します。
ベゼルはやや太めで、65%としてはひと回り大きめのサイズ感のため、コンパクトさを損なわないようサイドノブ搭載の65%レイアウトを採用し、より幅広いユーザーに対応した設計になっています。
ここは賛否が分かれそうなポイントですが、Fnレイヤーを活用すれば柔軟にカスタマイズできそうです。
実際に設定して使い込んでみたいところ。


デュアルノブ
キーボード奥側には、デュアルノブを搭載。
- 左の大きいノブ:ボリュームコントロール
- 右の小さいノブ:接続モード切替
ファンクションインジケーターへの干渉を避けつつ、直感的な操作性を優先した配置。
一般的なスライドスイッチよりも扱いやすく、NuPhy Field75のノブとも異なり、オーディオ機材のような操作感です。


背面デザイン
背面からサイドにかけては、シンプルさの中に幾何学的なシャープさが際立つデザイン。
前方にはライトバーを搭載し、ゲーミングデザインの要素もさりげなく取り入れられています。
全体としては、無骨さと洗練が同居した、近未来的なプロダクト。どちらかというとスポーツカーのような雰囲気。
というのも、TeslaのCybertruckにインスパイアされているとのことで、直線的なボディラインやエッジの効いた造形が印象的です。
画像下にある専用パームレストを装着すると、このライトバーがうっすらと見える設計になっているのも面白いポイント。
ハイブリッドキースイッチ(Lofree Nexus スイッチ)




そして本題となるのが、LofreeとKailh共同開のハイブリッドスイッチ「Lofree Nexus スイッチ」。
これまでにも8K対応のメカニカルキーボードは存在しましたが、磁気スイッチとメカニカルスイッチを融合させた構造は、世界初の試みとのこと。
磁気スイッチの強みである、高速・低遅延といったゲーミング性能。
そしてメカニカルスイッチならではの、心地よい打鍵感。
Nexusスイッチは、この2つの要素を両立させることを目指した設計になっています。
Hyzen最大の特徴とも言える部分で、ガチのゲーミングユーザーからは賛否が分かれそうなポイント。
ただ、ガラケー世代の自分としては、こういった “いいとこ取り” のハイブリッド設計はかなり興味深く感じました。


磁気スイッチは、マグネットによって押下を検知するため、物理的な接点を持たないのが特徴。
一方でメカニカルスイッチは、金属リーフとステムの接触によって入力を検知します。
Nexusスイッチは、この2つの仕組みを組み合わせた構造。
厳密には簡略化した表現になりますが、磁気スイッチの構造に、接点金具とそれに対応したステム形状を組み込んだような設計です。
もちろん、それに対応するTMRセンサー基板も必要になるため、この構造を実現しているLofreeとKailhの技術力の高さがうかがえます。


Lofree Nexus スイッチ
- Switch Type:Linear
- Operating Force:40 ±10 gf
- Total Travel:3.4 ±0.05 mm
- Actuation:Custom※1
- Initial Flux:90 ±5 Gs
- Bottom Flux:480 ±20 Gs
※1…メカニカルモード時にはアクチュエーションポイントが存在するが、まだスペックは公開されていません。
上記スペックをみると、磁気スイッチとしては比較的オーソドックスなスペック。
Fluxの数値から見る限り、押し始めは軽く、ボトム付近でしっかり入力が検知されるタイプのようです。
実際に触ってみた印象も、軽くて滑らかなリニアというフィーリングでした。


実機にはホワイトのスイッチが搭載されていましたが、展示ではブラックのスイッチも用意されていました。
カラーに合わせてスイッチの外装も変わる可能性がありそうです。


レビュアーあるあるですが、誰からともなく「分解してみようか…?」という流れに。
(※許可をいただいた上で分解しています)
ステム形状はかなり独特で、一般的な磁気スイッチとは明らかに異なる構造。スプリングも、磁気スイッチとしてはやや細めの印象です。
Nexusスイッチでは、ボトムハウジング内に接点金具やライトディフューザーも組み込まれています。
通常の磁気スイッチは、マグネットを通すためにポール部分が太く設計されることが多いですが、Nexusスイッチの内部構造は、非常に高密度でコンパクトな中に複数の要素が詰め込まれている印象でした。
Nexusスイッチは、単なる新構造ではなく、「入力体験そのものを再設計しようとする試み」とも言えそうです。
打鍵感について


まず結論から言うと、打鍵感・打鍵音ともに、非常に洗練された仕上がりです。
感覚としては軽くて滑らかなメカニカルスイッチに近いのですが、底打ちやサウンドには磁気スイッチ特有のキビキビとしたレスポンスが感じられます。
“メカニカルの滑らかさ・心地良さと、磁気スイッチの反応の速さが同時に存在する”ような、不思議な打鍵感。
これまでに体験したことのないフィーリングでした。
軸ブレについては、さすがKailhという印象で、非常にカッチリとした安定感があります。
キーキャップ装着時でもほとんどブレは感じられません。
磁気スイッチで気になりがちなスプリング鳴りも感じられず、メカニカルユーザー目線では非常に完成度の高いリニアスイッチという印象です。
一方で、磁気スイッチに慣れているゲーミングユーザーからすると、物理接点によるフィーリングにわずかな違和感を覚える可能性はありそうです。
※今回は打鍵音の収録ができなかったのが悔やまれるところ…。
気になる方は、DaihukuさんやGreenkeysさんの動画を参考にしてください。
HyzenとNexusスイッチの組み合わせでは、メカニカルモードと磁気モードの切り替えが可能です。
ただしこれは検知方式の違いであり、打鍵感そのものに変化はありません。
今回のNexusスイッチはリニアタイプですが、今後ハイブリッドスイッチとしてはタクタイルや静音スイッチの展開も検討されているとのこと。
この構造でどのような打鍵感になるのか、かなり気になるところです。


打鍵感・打鍵音はスイッチ単体だけでなく、内部構造による影響も大きい部分です。
キーキャップとスイッチを外した状態から確認すると、FR4プレートを採用したガスケットマウント構造になっているようです。
ただし、ゲーミング性能を損なわないようにするため、ガスケットは硬めに調整されているようです。
内部フォームの詳細までは確認できませんでしたが、実際の打鍵感から推測すると、内部はかなり高密度に詰められている印象。
反響や空洞感はほとんど感じられず、キーボード全体として非常にまとまりのあるサウンドに仕上がっています。
単なる高級キーボードというよりも、“打鍵体験そのものを設計している” ような完成度の高さを感じます。
ネジ配置を見るとトレイマウントのようにも見えますが、内部構造のレンダリングや実際の分解をしないと断定は難しいところです。
Lofree Hub(ドライバーソフト)


Lofree Hubは、ブラウザ上で動作するドライバーソフト。
専用アプリのインストールは不要で、直感的にキーボードの各種設定をカスタマイズできます。
主な機能は以下の通りです。
- アクチュエーション設定:アクチュエーションポイントの調整やラピッドトリガーに対応
- キーマッピング:キー配置の変更やレイヤーごとの割り当て
- アドバンスキー:DKS / MT / TGL / RS / SOCD / HT に対応
- ライティング設定:バックライトやエフェクトのカスタマイズ
- モード設定:磁気スイッチの動作モードや各種設定の切り替え
合計7レイヤーが用意されており、Fn+Enterキーで切替可能で、それぞれのレイヤーに対してメカニカル / 磁気モードを個別に設定可能。
アドバンスキーではMod-Tapにも対応しており、日本語入力の切り替えにも対応予定とのこと。
かなり柔軟なカスタマイズができる仕様になっています。
※開発段階のため、細かな仕様は変更される可能性があります。


Hyzenは、ハイブリッドのNexusスイッチに対応するだけでなく、通常のメカニカルスイッチや磁気スイッチにも対応します。
そのため、自分の好みに合わせてスイッチを交換して使うといった、カスタム的な楽しみ方も視野に入ってきます。
説明の中では、実際にLofree Hubを操作する様子も確認でき、対応する磁気スイッチの種類も比較的豊富で、今後も増えていく予定とのことです。
まとめ
Lofree Hyzenは、「2㎡の空間」というミニマリストデザインを表現しつつ、フルアルミニウム筐体やハイブリッドスイッチ「Nexus」を採用することで、これまでのLofreeとは異なる新しい方向性を感じさせるモデルでした。
筐体の完成度は言うまでもなく、メカニカルの滑らかさと磁気スイッチのレスポンスを両立した、これまでにない打鍵感。
筐体設計も含め、打鍵体験そのものを再設計しているような完成度の高さが印象的でした。
今回体験した試作機は、すでにかなり高い完成度に仕上がっていると感じましたが、細部のパーツデザインやNexusスイッチのチューニング、ドライバーソフトの調整など、正式な製品版でどこまでブラッシュアップされるのか。
そして実際の使用環境でどのような評価を得るのかも含め、今後の展開が楽しみな1台です。
今回のMeetupでは、開発者の方から直接話を聞ける機会もあり、製品の背景や設計意図まで理解できたのが非常に印象的でした。
イベント全体としても、参加者からの質問や意見が途切れることなく、個人的にも満足度の高い時間となりました。
VIP Price Reservation:2026年4月22日まで
Kickstarter Launch:2026年4月23日予定
プレローンチページから、2ドルのデポジット(3月末までは1ドル)を事前に支払うことで、Kickstarter開始後の24時間限定で「有線モードモデル 169ドル」もしくは「Triモードモデル 189ドル」で購入することができます。














