今年の1月初旬にEpomaker公式サイトで「EPOMAKER x F75 MAX」がリリースされました。日本では1月21日からAmazonで取り扱い開始されています。
前モデルの「EPOMAKER x AULA F75」は2023年末に発売し、日本での取り扱いは2024年1月初旬で1年以上経過した今でも、言わずと知れたコスパ最強モデルとして、不動の人気を誇っています。
当ブログでは以前「AULA F65」をレビューしていて、その後F75を購入はしていたもののレビューしていませんでした。今回気になる部分がありF75 MAXを購入したので、F75も含めて比較レビューしようと思います。
AULA Fシリーズは、F65/F87/F99/F108などのサイズ違いの発売だったり、カラバリやスイッチオプションの追加など度々動きがありました。そして今回のF75 MAXの発売で更に選択肢が増えました。
正直どれを購入したらいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
本レビューでは機能面などの比較やスイッチの違いをメインにレビューしていきたいと思いますので、迷っている方の参考になればと思います。


主な特徴
- TFTスクリーン&ノブ付きの75%レイアウト
- スムーズで柔らかいコトコト系打鍵音
- 滑らかで軽快なLeobog Reaperスイッチ(45gf)
- ブラック、ホワイトブルーの2色展開
- ダブルショットPBTキーキャップ
- ホワイトブルーはフロントプリント、ブラックは透過サイドプリントキーキャップ
- 3モード接続(有線・Bluetooth・2.4GHzワイヤレス)
- 技適認証取得済み
- 5層の静音フォーム
- フレックスPCプレート(ガスケットマウント)
- AULAドライバーがWindowsのみ
- QMK/VIAに対応していない
- スイッチオプションがReaperのみ
AULA F75 Max と F75の違い

AULA F75 Maxは、Maxと言う名が付いているとおり、F75の上位モデルということになります。ただ、そこまで大きなアップグレードという訳ではなく、ノブの左隣にTFTスクリーンが追加されたモデルになります。そして、TFTスクリーンを設置するためにF1~F12キーを左に詰めて、ノブが少し小さくなりました。大きな違いとしては、このTFTスクリーンによりノブの使い方が変わるというところです。
F75 MaxとF75の違いで気になった部分がもうひとつ、バックライトの位置(方向)が異なっているというところ。F75は北向き、F75 Maxは南向きになっていて、スイッチの取り付け方向も変わります。ただし、F75のサイドプリントキーキャップモデルは南向きのようです。キーキャップのところで詳しく見ていきますが、サイドプリントのキーキャップは、刻印が透過していたり厚さが変わるので、打鍵音に若干の違いもありました。

性能面でどのように変わったか確認したかったのですが、F75の細かいスペックがわからず…。
検索してみたところRTINGS.comのF75レビューで、5.5ms (USB)、7.9ms (2.4Ghz wireless)、20.5ms (Bluetooth) という結果だったようです。F75 Maxの方は、公式サイトのスペック一覧に、Latency 3ms (USB), 7ms (2.4Ghz wireless), 18ms (Bluetooth 5.0) と記載されています。
この結果だけで比較すると、有線接続で約45%短縮しているようです。
※このレイテンシーについては海外のレビューサイトの情報を元にしているので参考程度に考えてください。
その他、諸々の違いを一覧にまとめました。
AULA F75 Max | AULA F75 | |
---|---|---|
キー数 | 80キー+1ノブ+1TFTスクリーン(0.85 inch) ※F1~F12キーやや左詰め | 80キー+1ノブ |
ノブの大きさ | 小さい カチカチっとした回転音 | 大きい 回転音はほぼ無音 |
ノブの機能 | スクリーンと連動していて便利 ・アニメーションGIF表示 ・ステータス表示 ・システム切替(Win/Mac/iOS/Android) ・バックライト各種設定 ・ボリューム ・言語 | ノブを長押しすることで機能を切替 ・ボリュームコントロール ・バックライト調整 |
カラバリ | ブラック(サイドプリント) ホワイトブルー | ライトブルー ブラック(サイドプリント) ブラック シーソルトブルー グリーン パープル ブルー(サイドプリント) ピンク(サイドプリント) |
スイッチ | LEOBOG Reaper | LEOBOG Reaper LEOBOG Ice Vein TTC Crescent Switch LEOBOG Greywood V3 |
バックライト | 南向き | フロントプリント 北向き サイドプリント 南向き |
CAPSライト | 強(明るい) | 弱(普通) |
寸法(実測) | 327 × 143 × 44mm (ゴム足、キーキャップ含む) | 327 × 143 × 44mm (ゴム足、キーキャップ含む) |
重さ(実測) | 約975.5g | 約986g |
価格(Amazon) | 14,516円 セール時は10~20%OFF | 13,713~13,991円 セール時は10~20%OFF |
価格(公式サイト) | $79.99 | $69.99 |
外観デザイン


F75 MaxとF75はどちらも3カラーもしくはグラデーションで、ボディの装飾やサイドライトもなく、シンプルにスッキリとしたデザインが特徴です。
キーキャップやノブの交換など、コーディネートするベースとしても幅広く使いやすいと思います。ケースの角に丸みがあって柔らかいイメージなので、優しい色使いのキーキャップとの相性が良さそうです。
F75 Maxの方には、0.85インチのTFTスクリーンが付いていて、日付などのステータス表示やアニメーションGIF表示が出来るようになっています。機能としては、システム切替/バックライト各種設定/ボリューム調整/言語切替が出来ます。ノブを回すことで各設定アイコンが切り替わり、アイコンをノブクリックすることで、調整画面に変遷します。ノブとスクリーンが連動しているため、使いやすい設計になっています。
F75の方は、ボリューム調整とバックライト変更の2パターンなので、Win /Macなど複数デバイスで使う方は、ノブでシステム切替が出来るようになっているF75 Maxの方が便利に使えるかと思います。もちろん、ショートカットキーでも切り替えられますが、ショートカット自体忘れがちなので、ノブで切り替えられると助かります。

また、サイズ感は全く同じで、328*143*44mmとコンパクトな75%レイアウトとして標準的な大きさです。
重さもほとんど変わらず、重さ980g前後と少し重めの設計になっています。
後述しますが、これは内部の静音フォームに分厚いボトムシリコンが入っていたりと、ぎっしり詰まっているからだと思います。もちろんコストを抑えるためのABSプラスチックでもありますが、AULA Fシリーズの打鍵感・打鍵音は、ABSプラスチック製キーボードの中でトップクラスです。この打鍵感・打鍵音がAULA Fシリーズの人気の理由です。
カラーバリエーションとキーキャップ
↓AULA F75 Maxのカラーバリエーション↓


↓AULA F75のカラーバリエーション↓








F75はカラバリが8パターンもありましたが、F75 Maxは現在のところ2色展開です。
ホワイトブルーモデルは、今までのF75には無いホワイト/ブルー/パープルの3カラー配色のデザインになってます。これはLEOBOG Hi75やEpomaker Cypher81と同じ配色で、クリーンな雰囲気の中に可愛らしさもある配色デザインです。人気の高いWOBKEY Rainy75のブルーのキーキャップも、この配色デザインになっています。
ブラックの方は、F75のブラック(サイドプリント)と同じく、グレーのグラデパターンです。このサイドプリントは、落ち着いたカッコ良さがあり、男性人気が高いかなと思います。また、バックライトが透過するので、暗い場所でも視認性が高くなっています。




それと、キーキャップについて1点だけ注意したほうが良い点がありました。それは、キーキャップの厚さです。通常のフロントプリントは実測1.6~1.7mmで、透過のサイドプリントは実測1.3~1.4mmと結構な差がありました。
動画では伝わりにくいかもしれませんが、サイドプリントの方が薄い分、打鍵音が若干軽くなって、トーンも少しだけ高くなっています。実際に2つを目の前で比較すると、「あれ?」と気づくくらいの違いはありました。
そのため、低音コトコト系を探している方は、通常のフロントプリントをオススメします。


また、このグラデーションキーキャプに似ているものが、Epomaker公式サイトで販売されています。UrbanキーキャップセットとSmokey Greyキーキャップセットという2種類があります。Urbanの方を持っているので、比べてみたところ修飾キーの刻印や色味自体が違うので、別物だということが分かりました。
先ほど、F75 Maxのサイドプリントは薄くなっていると言いましたが、こちらのUrbanは1.6~1.7mmの厚さがありました。ただ、その分だけ透過率が下がるので、キーキャップの視認性はF75 Maxのほうが高いようです。
余談ですが、Urbanキーキャップを取り付けているのは、EPOMAKER Ajazz AK820 Proです。多機能ではありませんが液晶も付いていて、サイドキーがセパレートタイプで扱いやすく、スイッチの品質も高い。それでいてAmazonのセール時には8870円。スタビライザーが甘くて若干ノイズがありますが、そこだけ許容できるならオススメです。
内部構造






内部構造はメーカーの公式画像を見ると、どちらも同じ5層の静音フォームとPCプレート、PCBで構成されています。この5層の静音フォームの構成は、現在のABSプラスチック製キーボードにおいて主流になっています。
F75 MAXの方を実際に分解して確認してみたところ、フォームがしっかりと詰まっているような状態でした。その中で特徴的なのは、最下層のシリコンパッドで、非常に厚いものを採用していて、しっかりと反響ノイズを消しつつ、厚みのあるコトコト系サウンドにまとまっています。
また、PCプレートにシリコンガスケットが付いている構造になっています。キーを全体的に押し込むと、柔らかくたわむようになっています。これがタイピング時の衝撃を吸収してくれるため、指疲れが少なく長時間タイピングをサポートとしてくれます。
キースイッチ

F75 MaxのスイッチオプションはLEOBOG Reaperスイッチのみになっていますが、F75のスイッチオプションは、現在はLEOBOG Reaperのほかに、LEOBOG Ice Vein、LEOBOG Graywood V3スイッチ、TTC Crescentの4種類から選択できるようになっています。(※カラーモデルによって違うのでご注意ください)
F75で一番人気はLEOBOG Reaperかなと思うので、F75 MaxでReaperのみに絞ったのは分かる気がします。
ただ、好みに合わせて選ぶことが出来なくなってしまうのは少し残念な気もします。せっかく手元に4種類の全てのスイッチがあるので、本記事では4種類のスイッチのスペックやダイアグラム、使用感(打鍵感・打鍵音)をチェックしていきます。それぞれに特徴や良さがあるので、自分に合ったスイッチを見つけられればと思います。
ちなみに、Epomaker公式サイトでは、先日からのセールでバンドル商品が出ていて、F75とZebraスイッチとのセット商品が出ています。
Epomaker Zebraスイッチ は、40gfの軽いスイッチなので、Reaperとのセットは良い選択だと思います。
他にも、AULA F65で採用されていたEpomaker Flamingoスイッチ は、F75/F75 Maxでは採用されていません。Flamingoは、空気感のあるコトコトした打鍵音なので、個人的には結構オススメです。Amazonでスイッチ単品で販売されているので、興味のある方はチェックしてみてください。
LEOBOG Reaperスイッチ



LEOBOG Reaperスイッチは、作動フォースが45gf、ボトムアウト55gfなので標準的な重さだと思います。使用上の数値は初動が36gfとなっていますが、ダイアグラムを見ると32gfくらいになっていると思います。実際に使ってみると、初動が軽いので全体的にスペックほど重くないと感じました。
LEOBOG Reaperは、クセのない柔らかさと滑らかな押し心地が特徴です。軽いスイッチの場合、底打ち後の跳ね返り(戻り)がフワッとしていることがありますが、Reaperは45gfで跳ね返りがしっかりとしていて鮮明なタイプなので、非常にタイピングしやすいと感じましたました。
打鍵音は、比較的ソフトな感じで、スムーズなコトコト系の音質です。他3種類のスイッチに比べ、少しトーンが高く音量も大きめだと感じましたが、メカニカルキーボードでは標準的な範囲だと思います。それ以上に絶妙なコトコト音が魅力的。
スペックは標準的なので、迷ったらReaperにしておけば間違いないというくらい、万人向けスイッチだと思います。
※タイピングテストをしている中で、個体によってバラツキがあり、若干バネ鳴りしているものがありました。気になる場合は、バネ鳴りしているスプリングだけでいいので、ルブしなおすことで解消できます。
⇒スプリング用のオイルは「GPL105」や「KeychronのKlube105」がおススメです。ダイソーの万能オイルやシリコンスプレーでも代用できますが、少し高くても定評のあるオイルの方が良いと思います。
LEOBOG Graywood V3スイッチ



LEOBOG Graywood V3は、4種類の中で一番キレイなコトコト系の打鍵音で、かなり人気のあるスイッチだと思います。ASMR的なコトコト系が好きという方にはGraywood V3がおススメです。前回レビューしたEpomaker TH85のCreamy Jadeスイッチに近い、まろやかな雰囲気があります。言ってみれば、Creamy Jadeスイッチを軽くして静かにしたようなスイッチです。
Graywood V3の打鍵感は 4つの中で一番軽く、フワッとした感覚のスイッチです。とても滑らかで柔らかく心地良い打鍵感です。ただ、ボトムアウト後の戻りが柔らかく、若干もたつきを感じるかもしれないので、そこだけ注意が必要かもしれません。
また、こちらのGraywoodはV4が発売されているので、F75 MaxをGraywoodに換装したい場合は、Graywood V4も候補に入れても良いのかなと思います。
LEOBOG Ice Veinスイッチ



LEOBOG Ice Veinスイッチは、あまり情報がない上に、素材の情報が複数あって不明確な部分があったのですが、記事執筆中にEpomaker公式サイトを確認していたら単体販売されるようで、プレオーダーでラインナップされていました。なぜ今??
⇒ LEOBOG Ice Veinスイッチを公式サイトで確認する
Ice Veinはクリアで軽やかな打鍵感です。Reaperもクセがないと言いましたが、それ以上にクセのない綺麗な打鍵感です。作動トラベルが浅めの1.5mm、スプリングがダブルステージということから、非常にレスポンスの良いタイピング感覚です。この部分は、TTC Crescentとの共通点になります。
打鍵音は、今回紹介する4種類のスイッチの中では、Graywoodと同じくらい静かで柔らかい音になっています。コトコトとカタカタの中間くらいの音質で、少しこもったような優しい感じがします。少し独特な打鍵音ですが、使い込んでいくうちに、段々好きになってくる不思議な感覚がありました。F65のレビューの時には、Reaperがイチオシと言っていましたが、Ice Veinは個人的にイチ推しのスイッチです。
TTC Crescentスイッチ



TTC Crescentは、これまでの3つのスイッチとは異なり、カタカタ系の打鍵音になっています。カチャカチャした安っぽい音ではなく、少し高めのトーンでカラコロとした音だと思います。表現が難しいのですが、清涼感のある音で、好感の持てる打鍵音だと思います。普段コトコト系のキーボードを使うことが多いので、新鮮な感覚でイイですね。
打鍵感は、軽くて爽快なタイピング感覚になっています。POKステムでダブルステージスプリングになっているので、底打ち感が強く、反発も軽快なので、長時間タイピングにも向いていると感じました。
各スイッチ仕様一覧
ブランド | LEOBOG | LEOBOG | LEOBOG | TTC |
---|---|---|---|---|
スイッチ名 | Reaper (收割者轴) | Graywood V3 (灰木轴) | Ice Vein (冰脉轴) | Crescent (新月轴) |
タイプ | リニア | リニア | リニア | リニア |
ピン | 5ピン | 3ピン | 5ピン | 3ピン |
ファクトリールブ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
素材 | POMステム, PCトップ&Nylonボトムハウジング | POMステム, PCトップ&Nylonボトムハウジング | POMステム, POMトップ&Nylonボトムハウジング | POKステム, POMハウジング |
ライトディフューザー | 〇 | × 透明PCトップ | 〇 | 〇 |
スプリング (実測) | 18.8mm シングルステージ | 20mm シングルステージ | 19.4mm ダブルステージ | 19mm ダブルステージ |
初動フォース | 36gf | 30gf Min | 38gf Min | 約36gf |
作動フォース | 45±3gf | 40±3gf | 42±3gf | 42gf |
ボトムフォース | 55±3gf | 53gf±3gf | 55±3gf | 56gf |
総トラベル | 3.6±0.3mm | 3.6±0.3mm | 3.6±0.3mm | 3.6mm |
作動トラベル | 1.8±0.3mm | 1.5±0.3mm | 1.5±0.3mm | 1.5mm |
耐用回数 | 6000万ストローク | 6000万ストローク | 6000万ストローク | 8000万ストローク |
このように一覧にしてみると、あまり違いがないように見えます。ところが、それぞれタイピングして試してみると、全く異なる打鍵感・打鍵音になっています。
- LEOBOG Reaper…レスポンスが良く絶妙なバランス、コトコト系
- LEOBOG Graywood V3…柔らかく滑らか、静かなコトコト系
- LEOBOG Ice Vein…静かで優しい癒し系(コトコト・カタカタの中間くらい)
- TTC Crescent…爽快感のあるカタカタ系
※ここまできて軸ブレやガタつき、キーキャップとステムの噛み合わせについて、全くレビューしていないことに気づいたのでまとめてレビューします。
今回紹介した4種類のスイッチは全てボックスステムを採用しているため、どのスイッチも軸ブレが少なく、キーキャップのガタつきも少ないです。一応、固い順に並べると、Graywood V3 > Reaper > Crescent > Ice Veinとなっていますが、誤差と言ってもいいくらいの違いです。Ice Veinでも十分固めな部類だと思います。
EPOMAKER x AULA F75 MAX 仕様一覧
はじめにF75/F75 Maxの違いを比較したので、ここではF75 Maxの仕様のみ掲載します。
ブランド | EPOMAKER x AULA |
---|---|
モデル | F75 MAX |
キー数 | 80キー + メタルノブ + TFTスクリーン |
レイアウト | 75% ANSI US レイアウト |
バッテリー | 4000mAh |
バッテリー寿命 | バックライト点灯時 30.5時間 バックライト消灯時 80時間 |
接続方式 | 有線接続、2.4GHz、Bluetooth 5.0ワイヤレス |
互換性 | Mac/WIN/Android/Linux |
ケース素材 | ABSプラスチック |
プレート素材 | PCプラスチック |
フレックスカット | 部分的なフレックスカット |
スタビライザー | プレートマウントスタビライザー (スクリューインスタビライザーにも対応) |
マウント構造 | ガスケットマウント |
静音フォーム | サンドイッチパッド、IXPEスイッチパッド、PETサウンド強化パッド、ボトムフォーム、ボトムシリコン |
キーキャップ プロファイル | Cherryプロファイル |
キーキャップ素材 | PBTプラスチック |
キーキャップ 成型方式 | ダブルショット(2色成型) ※サイドプリントは透過素材のダブルショット |
ホットスワップ | ホットスワップ対応 3/5ピン メカニカルスイッチ対応 |
RGB | 南向き、個別RGBライティング |
ポーリングレート | 1000Hz (USB, 2.4Ghz), 125Hz (Bluetooth 5.0) |
レイテンシー | 3ms (USB), 7ms (2.4GHzワイヤレス), 18ms (Bluetooth 5.0) |
アンチゴースト | Nキーロールオーバー |
キーボード寸法 | 328*143*44mm |
フロントの高さ | 20mm |
キーボード重量 | 約960g |
パッケージリスト | キーボード本体 2.4GHzレシーバー USBケーブル(A to C) 2in1プラー 予備スイッチ 日本語対応マニュアル |
ドライバー ソフトウェア | EPOMAKER X AULA F75 Max Driver (Windowsのみ対応しています) |
ドライバーソフトウェア
公式サイトに「EPOMAKER X AULA F75 Max Driver」というドライバーソフトウェアがあり、こちらのソフトウェアをPCにインストールして使うようになっています。日本語対応していないかったり、F75やF65など他の機種との互換性はないので、面倒ですが別々にインストールする必要があります。
ダウンロードはF75 Maxの商品詳細ページにダウンロード先リンクが掲載されています。以下のリンクボタンからも開けるようになっています。

※ドライバーソフトを使用する場合は、有線接続もしくは2.4GHzワイヤレスでの接続にする必要があります。Bluetooth接続では認識しません。
- ホーム(キーボード選択)
- キーマップ
- マクロマネージャー
- ライティングモード(通常のバックライト設定)
- TFTスクリーン
- ユーザーライティング(キー毎に個別でバックライト設定可能)
- リアルタイムライティング(キー毎に個別設定したりライティングモードを組み合わせて設定可能)
- ミュージックリズム(音楽と連動したオーディオビジュアライゼーションのようなライティング)
- その他設定(言語設定やスリープタイム設定、リセットなど)
上記スクショは、インストール後に開いたキーマップ変更画面です。キーボードの下に設定できるキー候補一覧が並んでいます。
- Top Layer…通常のレイヤーのキー割り当てを変更できます(設定変更したキーは刻印が赤色に変わります)
- Fn Layer…ファンクションレイヤーでは、Fnキーを押しながら使うコンビネーションキーを設定できます。(設定変更したキーは刻印が赤色に変わります)
基本的には、この2つの機能を使って設定していきます。F75と比較して少し気になったのが、Fnレイヤーが1つだけになっていました。レイヤー2を使う方は少ないと思うので、思い切って機能を省いたのかもしれないです。
一度設定したキーの設定を解除するには、対象のキーの上で右クリックすることで以下のようなポップアップが出てきます。

元のキーに戻す場合は「Default Key」、キーを無効にする場合は「Disable Key」をクリックします。
3つ目の「Custom Function」と言うのは、ShiftやCtrlなどとのコンビネーションキーだったり、Key Functionのところに出ているドロップダウンリストから選択した機能を割り当てることが出来ます。

また、キーマップ設定画面の右上(Fn Layerの右隣)にある「Momentary」と「Toggle」というのは、Fnを押しながらコンビネーションで使う場合は「Momentary」、Fnを1回押すことでFnレイヤーに切り替えて使う場合は「Toggle」にします。Toggleにしている場合は、Fnを1回押すとFnキーのバックライトが点滅します。もう1度Fnキーを押すと解除されてバックライトも元に戻ります。
AULA Fシリーズは、日本語配列ではなく英語配列(ANSI USレイアウト)なので、「半角/全角」キーや「無変換・変換」キーがありません。日本語入力切り替え時には、通常「Shift + Caps」だったりで切り替えていると思います。ちょっとそれだと使いづらいので、「alt-ime-ahk 」を使用しています。alt-ime-ahkを使うと以下のように、VIAのMod-Tapで設定したような動作にすることが出来ます。
- 左 Alt キーの空打ちで IME を「英数」に切り替え
- 右 Alt キーの空打ちで IME を「かな」に切り替え
- Alt キーを押している間に他のキーを打つと通常の Alt キーとして動作
こうすることでMacのような入力切替が出来るようになります。とても便利なのでぜひチェックしてみてください。

最後の各種設定画面にスリープタイムの設定などがあります。「なし、1分、5分、30分」に設定可能です。F75はもう少し細かく設定できたので、ちょっと不便かもです。ちなみに、スリープ復帰は1文字目からきちんと入力できました。
まとめ
定評のあるAULA F75とノブ付きになったF75 MAXの両方を紹介しました。
基本的にはノブ連携するTFTスクリーンが付いているか・付いていないかという違いです。また、カラーバリエーションやモデルによって、選択できるスイッチが違い、さらにキースイッチとキーキャップにより、打鍵感・打鍵音の違いがありました。とは言え、ベースのAULA筐体が素晴らしい完成度なので、どれを選んでも間違いはないと思います。
最終的には自分好みの組み合わせで選択する良いのかなと思いますが、個人的なオススメは、F75 MAXのホワイトがスッキリしていて一番好みです。スイッチはLEOBOG Reaperのみですが、打鍵音・打鍵感ともにバランスが良いので、そのままで十分です。しかし、タイピング音比較した結果としては、LEOBOG Ice Veinがイチ推しです。Epomaker公式サイトでプレオーダー開始 しているので、気になった方は公式サイトもチェックしてみてください。(海外から購入するのはちょっと…という方も、スイッチだけであればキーボード本体のような不安も少ないと思います。)
AULA F75 MAXとF75の総評としては、やはり評判通り、素晴らしい打鍵感と打鍵音。75%レイアウトで1万円台前半のキーボードとしては最高峰だと感じました。
「キーボード好きなら、1台は持っておきたいキーボード」ですね。
今年のEpomakerは気合の入り方が違うようで、ここ数カ月で怒涛の如くリリースしています。そのため、現在日本で発売されていないモデルが多数あります。全部をレビューすることは出来ないので、次回以降にリリース情報だけでもまとめようと思います。
以下、商品リンクをまとめました。かなり多くなってしまって見づらい気もしますが、バリエーションが多いので大目に見てください。
※アフィリエイトリンクになっています。





また、本記事執筆中に、新たにAULA F65 PROとEpomaker EA75がリリースされました。
F65 PROは、ノブ付きでシャインスルー(透過)キーキャップを採用したモデル。最近流行りのコンターデザインと通常フロントプリントの2種類があります。コンターデザインの方は、スイッチも一新されていて、LEOBOG IcesoulとIce Crystalになっているので、ちょっと使ってみたい気もしますね。
EA75は、AULA F75をEpomakerオリジナルとしてリリース。今までのAULA Fシリーズにはないレイアウトで、右サイドキーがセパレート(分離型)になっているタイプです。せっかくEpomakerとして出すのであれば、VIAに対応して欲しかったですね。EA75にもPROモデルが出るのかどうか気になるところです。
※記事執筆時はまだAmazon JPでの取り扱いはありませんでしたが、どちらも技適認証取得済みのようです。

