昨年から様々ラピトリキーボードがリリースされていて、限界性能を追求しているモデル、定評のあるモデル、コスパに優れているモデルなど、段々に出揃ってきている感があります。当ブログでレビューしたラピトリキーボード以外では「HOVEY WORKS ZENT75-HE 」「MelGeek MADE68 Ultra」「DrunkDeer A75 Ultra」が気になっています。
ラピトリキーボードは、対応する磁気式スイッチの種類だったりドライバーソフトウェアで設定できる機能により、好みや適応ゲームが変わってくるため、何を選択していいのか難しいところがあります。スペックやコスパなど色々と調べて比較してみると、Amazonのゲーミングキーボード売れ筋ランキング には入っていないというか、そもそもAmazonでは取り扱っていないものでも素晴らしいキーボードが沢山あります。個人的にはそういったキーボードも紹介していければと思います。
今回は特に商品提供を受けているわけではなく、完全に個人的に気になっているキーボードです。実機がないのであまり詳しい情報はありませんが、MADE68とA75については、バージョン違いのものが出ているので、何が違うのかスペック比較してみようと思います。
HOVEY WORKS ZENT75-HE
HOVEY WORKS ZENT75-HEは、KIBU SHOPで取り扱っていて1月16日に先行予約開始され、早くも完売してしまっています。これから入手したいと考えている方は通常販売での購入になってしまいます。そのため詳細なレビューは控えて簡単に紹介したいと思います。
当ブログでもレビューしているRainy75 HE/RTでお馴染みのWOBKEYとの共同開発モデルで、購入時のスイッチは「Gateron Jade Pro Switch」搭載となっています。0.005刻み0.015~RT対応で、TTC KOM RGB Switchに替えることで最短0.01RTまで対応と、限界性能を追求したモデルです。また、特許取得している [ZENT-shell] 抗磁力設計というのも、ラピトリキーボードにとって魅力的な部分です。TTC KOM RGB Switchにしたい場合は、スイッチオプションがないので別途用意する必要があるので、そこだけが難点かもしれないです。

KIBU SHOPで取り扱いの「Zirnex Herald 68-M」も中々良いなと思います。TTC KOM RGB Switchモデルもありますし、ドライバーソフトウェアが使いやすく、「DKS」「Mod Tap」「TGL」「Rappy Snappy」「SOCD」も設定できるようなので魅力的です。ラピトリ性能はZENT75-HEには劣りますが、それでも十分な性能だと思いますし、その分価格も少し抑えられていて好印象です。
MelGeek MADE68 Ultra
MelGeekと言えば、Mojoシリーズで絶大な人気を誇っているキーボードメーカーです。そのMelGeekが手掛けたラピトリキーボードがMADEシリーズ。Made68 Proの時点で非常に評価が高く、そのアルミニウム版としてリリースされたのがMade68 Ultra。キーボード後方側のライトバーや両側面のサイドパネルを交換することが出来るDIY仕様になっています。ProとUltraの性能面は同じで、各パーツ素材に違いがあるようです。ケース素材がプラスチックからアルミニウムに、サイドパネルがアルミニウムからカーボンになっているようです。その他、公式サイトで内部構造(音響フォーム)の画像を確認したところ、ProとUltraではちょっと違うような気もしますが、詳しくはわかりませんでした。
そして、ロープロファイルのMade68 Airがあり、こちらはアルミニウムフレーム採用で、プラスチックモデルは存在しないようです。キートラベルが2.8mmとっているので、ロープロファイルとして丁度良い具合なのではと思います。また、DKSやSnap Tap対応について、公式サイトには記載ありませんでしたが、YouTubeのレビュー動画を見ていると対応しているようでした。
その他にもMadeシリーズには、75%レイアウトのMADE84 Proもあり、広いユーザー層にマッチするような展開になっています。MADE84も68と同じようにUltraが出るのでしょうか?個人的には出てくれることを期待しています。
以下、MADE68 Pro/UltraとMADE68 Airを比較表をまとめましたのでご参考までに。
MADE68 Ultra | MADE68 Pro | MADE68 Air | |
---|---|---|---|
キー数 | 68 | 68 | 68 |
レイアウト | ANSI(US) | ANSI(US) | ANSI(US) |
ホットスワップ対応 | Yes | Yes | Yes |
スイッチタイプ | Magnetic | Magnetic | Magnetic |
キーキャップ素材 | ダブルショット PBT | ダブルショット ABS | 昇華印刷 (Dye-Sub) PBT |
ラピッドトリガー | ✔ | ✔ | ✔ |
アクチュエーション 調整範囲 | 0.1-4.0 mm | 0.1-4.0 mm | 0.1-2 mm (Low Profile) |
感度ポイント | 0.01 mm (TTC KOM Switch) | 0.01 mm (TTC KOM Switch) | 0.01 mm (TTC KOM Mini Switch) |
レイテンシー | 0.125 ms | 0.125 ms | 0.125 ms |
DKS | 4-in-1 action keys | 4-in-1 action keys | ✔ |
Snap Tap | ✔ | ✔ | ✔ |
対応システム | Mac/Windows/Linux | Mac/Windows/Linux | Mac/Windows/Linux |
接続方式 | Wired | Wired | Wired |
Nキーロールオーバー | Yes | Yes | Yes |
ポーリングレート | 8000Hz | 8000Hz | 8000Hz |
スキャンレート | 16000Hz | 16000Hz | 16000Hz |
バックライト | RGB | RGB | 16M RGB |
トップカバー素材 | N/A | N/A | アルミフレーム |
ボトムケース素材 | アルミニウム合金 | プラスチック | N/A |
サイドパネル素材 | フォージドカーボンファイバー | アルミニウム合金 | N/A |
寸法 | 319*117*40mm | 319*117*40mm | 310*111*29mm |
重量 | 1300g | 850g | 630g |
価格 | 公式 $199.00 Rabbit ¥29,800 | 公式 $149.00 Rabbit ¥19,980~¥23,000 | 公式 $139.00 Rabbit ¥23,000 |
TTC KOM Switch | TTC KOM Mini Switch | |
---|---|---|
初期押下圧 | 35±10gf | 34+10gf |
底打ち圧 | 50±6gf | N/A |
キートラベル | 0.1-3.5mm | 0.1-2.8mm |
感度ポイント | 0.01mm | 0.01mm |
デッドゾーン | 0mm | 0.02mm |
様々比較した結果、結局のところスイッチの違いこそあるものの、MADEシリーズは性能面が統一されているようなので、好みの素材やプロファイル、レイアウト、価格帯で選択すると良いと思います。
DrunkDeer A75 Ultra

先日当ブログのYouTubeチャンネルに「DrunkDeer A75 Proのレビュー予定はありますか?」というコメントが入っていました。DrunkDeerはG75とG65がAmazonの人気ランキング入りしているだけあって、人気のあるラピトリキーボードです。私自身75%配列の場合は、右サイドキーがセパレートタイプになっているものが好きなので、Amazonを見ていて気になっていました。現在、A75 Proの後継にあたるA75 Ultraが予約注文受付中となっています。少し調べてみましたので参考になればと思います。
- カラーがステラーパープルに(星のようなラメラメ)
- ポーリングレート8000Hzになりレイテンシー0.2msに
- ホールスマートチップ2.0になり、0.01 mm のキーストロークを検出
- RT感度範囲は0.1~3.6mm、調整可能な精度は 0.01mm
- 磁気スイッチがGateron Jade Pro、TTC POMスイッチ対応に

各社ラピトリキーボードをリリースしているため、ポーリングレート8000Hz対応が当たり前になってきています。なので、A75 Ultraでスタートラインに立ったという感じです。磁気スイッチも定評のあるGateron Jade Pro、TTC POMスイッチ対応となっているため、打鍵感・ゲーミング性能ともに安定していそうです。
星のようなラメラメが素敵なデザインになっています。一見可愛らしいように感じますが、ブラックにパープルの配色がシックな雰囲気で男性的かなと思います。キーキャップ素材をみると、非透過ABSとデュアルカラーPCと表記されていて、ちょっとよく分からないことになっています。デザイン性に特化しているのか、手触りや光加減など使い心地が気になるところ。個人的にはスゴく魅力的なデザインだと思いますが、この手のデザインは好き嫌い分かれてしまいそうなので、今後カラーラインナップが増えてくれると良いですね。
セール時の価格設定としては、A75 Proが公式サイトで$125.99(Amazon 17400円)、A75 Ultraが公式サイトで$143.00なので、Amazonでは20000~23000円くらいになりそうです(通常時25000円前後の予想)。あと、A75 Masterという強化ガラスとアルミニウム合金を組み合わせたマスターデザインモデルも存在します。DrunkDeerの技術の結晶といったモデルです。セレブ感溢れるモデルになっていますが、お値段もセレブなので、余程のDrunkDeerファンしか手が出ないと思います。今のDrunkDeerのラインナップを見ると、これからA75を購入しようと思っている方は、A75 Ultraを選択することをオススメします。
最後に
今回紹介したラピトリキーボード以外にも、MONSGEEK FUN60 UltraやAULAのWIN60/68 HEなど、格安でいくつか気になるものもあります。あとデザインは……なところがありますが、AULA HERO68 HEも気になるところ。Amazonで販売されれば良いですね。
余談というか、今回色々と調べていたら、去年の11月末から「Akko 5075S HE JP」がAmazonで販売されていました。日本語配列対応のラピトリキーボードなので、結構興味持つ方も多いと思います。これもレビューしたいですが、お声がかかるはずもないので…。販売元の「kitcut」という会社は、Akkoの公式パートナーになっていて、AkkoとMONSGEEKを取り扱っているようです。しかも「AkkoJP公式サイト」と謳っているページもあり本気度がうかがえます。AkkoにはSPR67のような名作もあるので、ぜひメカニカルも取り扱ってほしいところ。
ちなみに、kitcutは「Apple専門店 キットカット」などを運営している会社で、iPhone・iPadの周辺機器を探していると一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。私自身モバイル系に携わっていた時期があるので正直驚きました。きっと中の人で熱狂的なゲーマーがいるのでしょうか。MelGeekも取り扱っていて、かなり気合入っているようです。
思いがけずkitcutさんの話になってしまいましたが、今年もラピトリキーボードがアツい1年になりそうなので、これからもチェックしていってレビュー出来たらしていこうかなと思います。当ブログ立ち上げ時の気持ちを忘れないためにも、案件でなくても個人的に購入したものはレビューしていこうと思います。