先月の記事で「キースイッチについて」軸についてや主要メーカーの解説をしましたが、今回はAkkoのキースイッチをもう少し詳しく解説して、実際の打鍵音などYouTubeのレビュー動画を集めてみたので、参考までにどうぞ。
キースイッチは、キーキャップに隠れて、実際には見えないところですが、打鍵感・打鍵音に関わってくる重要なエレメントだと思います。カラーリングなどデザイン性も高くお洒落なものが多いので、コロコロと転がっていると可愛らしかったり、見ているだけでも何だか癒されます。また、時間がかかりますが、ルブ(潤滑剤を塗る)メンテナンスすることで、打鍵感・打鍵音を調整することもできます。ルブ作業している間、何も考えずに無になれるので、ある意味気晴らしにもなって良いかなと感じます。
Akkoキースイッチについて
高コスパでバランスの良い「Akko」のキースイッチ。Akkoのコンセプトが「すべてのユーザーが希望の色、レイアウト、スイッチをアクセスしやすい選択肢で見つけられるようにすること」ということで、種類が多くて誰もが自分に合ったスイッチを見つけることができるブランドだと思います。結構変わり種が多いように思いますが、それぞれにコンセプトがあるので、逆に選びやすいと思います。
Akkoのキースイッチはダストプルーフステム(BOXステム)を採用しているものが多く、十字の軸受けの周りをコの字で囲むような形になっています。その名のとおり埃やゴミが入りにくいものになっていますが、キースイッチをはめ込んだ際に、安定性も向上するため一石二鳥となっています。
現行シリーズの種類としては、V3 Pro(バージョン3プロ)がメインで、CSと通常V3のアップグレード版となっています。また、ペンギンやフェアリーなどサイレント軸もあります。
打鍵感・打鍵音はキースイッチだけで決まるわけではなく、キーキャップの種類や、キーボードの筐体や静音フォームによって大きく変わります。私自身Akkoの全キースイッチを使ったことがあるわけではありませんが、それぞれのキースイッチの違いなどを比較してポイントをまとめたレビューとなっていますので、参考までに読んでいただけると嬉しいです。
Akko V3 Cream Yellow Pro Switch
V3 クリームイエロー Proは、50gf と少し重めのリニアスイッチです。
クリームにはイエロー、ブラック、ブルーがあり、ボトムハウジングがナイロン素材という共通項があります。(※オフィシャルサイトには素材が掲載されていません。)ナイロンボトムは柔らかいプラスチックのため、ポリカーボネートと比べて吸音効果があるので、クリーミーな打鍵音の要因になっています。ただ、ノーマルV3と比較すると、ステムのレールに空洞ができていて、それが打鍵音に若干影響しているようで、ノーマルV3の打鍵音の方が少し静かに聞こえます。
ただ、ボックスステムの方が、キーの安定感があるので、個人的にはProをオススメします。
Akko V3 Cream Black Pro Switch
V3クリームブラックは、Jelly Blackのアップグレード版ですが、クリームイエローと同じリニアスイッチで、ボトムハウジングがナイロン素材なので、打鍵音はクリームイエローに似ています。ただ、クリームの中で一番重い55gfとなっています。個人差があると思いますが、実際に長時間タイピングしていても、ある程度跳ね返りもあるので、疲れてしまうほど重いわけではなく、重厚な打鍵感で心地良いと感じました。
好みによりますが、青軸系のクリック感や茶軸のタクタイルク感は苦手だけど、ある程度しっかりとした押し込み感はあった方が良いという方にオススメです。
Akko V3 Piano Pro Switch
V3 ピアノ Proは、45gfなのでクリームイエローよりも軽めのリニアスイッチです。総トラベルが3.1mmとなっていて、作動トラベルが1.9mmなので、軽快に打ち続けられるモデルになっています。先ほどのクリームはボトムがナイロンでしたが、ピアノは上下ナイロン素材なので、より深みのある打鍵音になっています。
トップハウジングが透過していないため、LEDライトが少し暗くなってしまうので、そこだけ注意が必要です。私の場合は、あまりビカビカに光らせることはないので、あまり気にしないです。
クリームイエローと比べると少し価格が高いんですが、軽快な打ち心地とキレイな打鍵音のバランスが良く、個人的には「V3 ピアノ Proで間違いなし」と言える逸品です。
Akko Fairy Switch
フェアリーはリニア軸のサイレントスイッチです。Akkoでは前モデル「Haze Pink」がありましたが、比較すると静音性も確実に進化していて、完成度の高いサイレントスイッチになっています。NuPhyの新スイッチ「Silent Red Clear-Top switch」のサウンドテストが、Gem80製品ページに掲載されていて、比較してみましたが、フェアリーのほうが静かなのかな?と感じるくらいです。(使用キーボード、キーキャップが違うので、正確な比較にはなりませんが…)それくらいクオリティが高いと感じました。
デザインもお洒落で可愛らしいカラーリングなので、サイレントが使いたい方に安心してオススメできる商品です。
スペック一覧
記事執筆時(2024年2月時点)では、リニアは39モデル、タクタイル15モデルもあります。私自身、全種類を体験したことがあるという訳ではありませんが、他のメーカーと比べても、非常にコストパフォーマンスに優れていると思います。現在の主要モデルのスペックを一覧にしました。
リニアスイッチ
※画像はAkko公式サイトより
※画像はAkko公式サイトより
タクタイルスイッチ
※画像はAkko公式サイトより
まとめ
Akkoのキースイッチは、自分好みのスイッチの特徴に合わせて選べば、どれを購入しても間違いないものばかりです。個人的には打鍵感・打鍵音どちらもバランスの取れたAkko V3 Piano Pro Switchがオススメです。他メーカーと比較する際にも、基準となるようなキースイッチだと思います。
- ゲーミング シルバー
- クリーム系 イエロー(軽め)、ブラック(重め)、ブルー(タクタイル)
- バランス重視 ピアノ
- サイレント フェアリー(リニア)、ペンギン(タクタイル)
- タクタイル クリームブルー(スタンダード)、パープル(軽め)、ブラウン(フルPOM・ミディアム)
一覧にすると、好みのキースイッチが見つかりやすいかなと思います。キースイッチは見えないところですが、打鍵感・打鍵音に大きくかかわってくるので、楽しみながら選んでみましょう。
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